かっこいい・可愛いでもない「"面白いダンス”にこだわりどんどん作っていきたい」
akane: 日本を代表する”バブリーダンス”の振付師。2017年にYouTubeにて配信したその動画は、再生回数1億以上を更新中。各社CM振付や映像監修などでもマルチに活躍している。2022年に発足した、世界中で大バズり中のアバンギャルディのプロデューサー兼振付師としても活動し、同グループをアメリカの有名オーディション番組『America’s Got Talent』でファイナリストに導いた。今年1月にはアバンギャルディ1stワンマンライブ(参照:公演レポート:紅白出場おかっぱ集団アバンギャルディ1st...)を開催。
[YOASOBIの『アイドル』に合わせて踊るアバンギャルディ]
今回のアバンギャルディ1stワンマンライブへどういう思いを込めて挑まれましたか?
アバンギャルディ自体結成してもうすぐ2年になるのですが、初めはそこまで大きな目標というのは正直なかったんです。活動していく中で、世界中の人たちがアバンギャルディのダンスを観て楽しんでもらえてるとSNSなどを通じて感じていました。なので「世界中に面白いダンスを届けられたら。」と目標にしている中での、初めてのワンマンライブでした。日本でもアバンギャルディはまだまだ知名度は低いですが、初めてライブをするということで、「日本のファンの皆さんに参加してもらって楽しんでもらえる様に。」というのを目標としてライブをやりました。
初日(大阪公演)を迎えられてどんなお気持ちですか?
課題点がかなり見つかったところもあります。でも、「自分たちがこうやって長時間のライブが出来るんだ。」とも思えました。お客さんが観て反応があるというのが普段の練習では絶対ないものなので、「こういうところで笑ってもらえるんだ、反応があるんだ。」とも実感しました。何よりも自分もメンバーも皆んなで「これからもやりたい。生って良いな。」と、私自身もライブを楽しんでいました。来て下さったお客さんも「めっちゃ楽しかった。元気もらえた。また観に行きたい。」と言ってもらえてるので、そういう時間を皆んなで共有出来て凄い幸せだったなと思います。次の東京公演も公演内容は同じですが、更にブラッシュアップした形で、新しい人も2回目観に来て下さる人も楽しめるようにしたいなと考えています。
[『America’s Got Talent』でパフォーマンスするアバンギャルディ]
『America’s Got Talent』にも出場されていましたが、出場される前、出場されてから心情や目標の変化はいかがでしたか?
それまで日本でも活動してたと言っても目標も漠然としていた中で、SNSの活動などをしていました。そうしていく内に海外の人たちにも注目される様になり、『America’s Got Talent』出演も決まり、「どうやって自分たちなりのパフォーマンスが出来るか。」と悩みました。実際『America’s Got Talent』に出演して、世界中の人たちに愛されている番組なので反響は凄かったです。私たちがやっているダンスのスタイルと、制服におかっぱの見た目も含めて面白いとダイレクトに反応があったのが嬉しくて。あの番組に出られて世界が一瞬にして変わったと思っています。
[akane氏が振り付け社会現象にもなった”バブリーダンス”]
”おかっぱと衣装”についてお話がありましたが、髪型と衣装へのこだわりは何かありますか?
最初は”どうやったらパッと目を引くか、一瞬にして忘れられないものになるか”というところで、6年前にバブリーダンスを作った時は、全員バラバラのファッションでやるというのが面白いなと思ってやっていたんです。でも今回は全く一緒の格好でやってみたらどうなるだろうと思い、やってみると凄く楽しくて面白くて。「このスタイル面白いかも、誰もやってないことやってみたい。」と思いました。
[『かもめが翔んだ日』を披露するアバンギャルディ]
アバンギャルディで初めて作品作ったのが渡辺真知子さんの『かもめが翔んだ日』だったのですが、たまたま「あのタイプの制服が良いな。」と思い付き、ジャンパースカートにおかっぱ頭の衣装にしました。すると白と黒とのコントラストが凄く映えて、「この衣装面白い!」となりました。ダンスのカモメの様に羽ばたく振り付けの部分では、手の動きがカモを表現していてそこも衣装を生かしている部分です。腕のブラウスの白さとジャンパースカートとのコントラストとおかっぱが、「ダンスが凄く映える衣装だな。」と思ってその後も活用しています。そんなに意図していないことでしたが、やってみたら意外と面白いしダンスに映えるというのは感じます。
akaneさんは昭和の歌謡曲がお好きだとお聞きしたのですが、その中でもパフォーマンスに使用される曲を選ばれる時の決め手は何ですか?
明確な決め手はないのですが、全部70年代・80年代の歌謡曲を選曲している訳ではなく、アバンギャルディで選曲する場合は「あの子たちが踊ったら良いな。」というのを瞬時に感覚として持っています。曲を再生した時に「皆んながどういう動きするか。」とイメージをして面白いと思ったら、「これ使おう!」と決めます。歌謡曲もアイドルの曲も大好きなので、「どういう人が表現したら面白くなるかな。」と想像してチョイスします。「アバンギャルディの制服だったらこの曲ちょっと難しいなぁ。」とか、「逆にこの曲だったらめっちゃハマるな。」みたいなのは感覚で、その感覚は大切にしているところです。
[アバンギャルディが踊る大黒摩季の『あなただけ見つめてる』]
最後にアバンギャルディの今後の目標、5月に行われる全国ツアーの注目ポイント・期待して欲しいことをお聞かせ頂けますか。
まだ活動して2年ぐらいで、「もっとアバンギャルディとしてどうしたら面白いものが出来るか。」と日々様々なことに挑戦しています。ライブだけではなく、映像や色んなコンテンツでアバンギャルディとして、楽しめるエンターテイメントを作りたいなと思っています。ダンスもですがトークももっと上手くなって、両方の観点で楽しんでもらえたら良いなって。あと若い子たちがダンスチームでやっていることもあり、本当に元気モリモリな子達なので、とにかく皆んなを元気にさせられる様に頑張って欲しいなと思います。ダンスでかっこいい・可愛いとかジャンルがある中で、私は”面白いダンス”にこだわって作ってきているので、面白いダンスをどんどん作っていきたいなと思っています。
次のツアーライブもまだ初めて来られるお客さんもいらっしゃると思いますし、今回は大阪・東京のみですが、ツアーでは更に広島・名古屋・福岡と今までと違う場所でやるのでどんなお客さんと出会えるのか、凄く楽しみにしています。今回の初めてのワンマンライブで「とにかくもっと楽しませたい。」という意欲が凄く上がったので、ツアーに向けてまたブラッシュアップして皆んなと頑張っていけたらなと思っています。
海外の観て下さる人たちもきっと今はアバンギャルディ観た事ない・映像でしか観たことない人がいっぱいいると思うので、是非海外でもパフォーマンスをしたいです。いつでもどこでもアバンギャルディは駆けつけるので、是非生で私たちのパフォーマンスを観て頂きたいです。
Photo Credit :[N/A]
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