錦戸亮、不動の人気でファンと過ごす38歳最後の夜
錦戸亮:2000年CDデビュー。グループではドーム公演を100公演以上行い、2019年よりソロ活動開始、主宰レーベル「NOMAD RECORDS」を設立した。全ての作詞・作曲を手掛けた1stアルバム『NOMAD』は、オリコン週間アルバムチャート初登場1位を獲得。数々のドラマや映画では主演も務め、2023年にTBS制作Netflixシリーズドラマ「離婚しようよ」、NHKBS「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」に出演、2024年3月1日には日英合作映画「コットンテール」が全国で上映予定。また、10月23日より横浜を皮切りに6回目のソロライブツアー「FANCLUB LIVE 2023 ”Untitled”」が、全国6都市10公演で開催中。こちらでは錦戸氏39歳誕生日前夜(11月2日)に行われた大阪ライブの様子をお届けする。
オールスタンディングでびっしりと埋まったZepp Nambaのフロア。バンドメンバーのオープニング・ジャムが終わると、錦戸氏が上手から登場。ステージ中央に行き、グループ時代の曲「Your WURLITZER」でオープニングを飾った。熱のこもった歌唱で届けた「code」に続き、しっとりと披露したのは「スケアクロウ」。薄暗い照明が曲の世界観を引きたてる。オープニングトークでは、この日が38歳最後の日であることを明かし、ファンからの拍手と歓声が湧きおこった。
「Tokyoholic」が始まると、ステージの端から端へと観客を煽り、観席からは『Tokyo!』といった掛け声も飛び交った。アップテンポで手拍子が広がった「バナナジュース」に対し、「ハイボール」では赤い照明の中で歌う姿にうっとりとするファン。ハスキーボイスで「コノ世界ニサヨウナラ」を歌う影は、切なさが滲み出ていた。また、客席頭上がレーザーとスモークで水面の様に幻想的な雰囲気に包まれると、座って目を閉じながら語りかける様に「Half down」披露した。
MCに入り突如聞こえてきた天の声と共に、バンドの演奏と観客の歌声に合わせてバースデーケーキが登場。翌日39歳になる錦戸氏を祝福しようと、実の父親もテレビ電話で祝福のメッセージを伝えた。客席をバックにケーキとの記念撮影も行われ、ファンにとっても思い出に残る一幕に。
「ヒトメボレ」では下手から上手まで客席に笑顔で手を振り、手拍子を促した。続く「I’m Osakan」の歌詞には、大阪出身の彼らしく散りばめられた”知らんけど”などの大阪弁が印象に残る。「ホンキートンクラプソディ」を歌う額は、力強さで汗が滲んでいた。観客が音楽に合わせ手を左右に振る「ラストノート」では、会場全体が楽しさで溢れ、気が付くと筆者の体もリズムに乗って揺れていた。
締めの言葉に続け、新曲「ロードムービー」を優しく歌い上げる。観客と名残惜しそうに手を振り合い、アンコール曲終わりに天高く拳を上げ締めくった。
錦戸氏の気取らずフランクでファンを思う姿勢は、ファンとの会話からも伝わってくる。随時客席から湧き起こる歓声、笑い、力強い拍手が彼の不動の人気を物語っていた。「RYO NISHIKIDO Fan Club Tour 2023 “Untitled”」は、ファンにとっても特別な一夜となり、錦戸亮の新たな一歩を感じさせてくれるライブだった。「39歳も頑張っていきたい」という彼の言葉に、今後の期待が膨らむ。
Photo Credit: [田中聖太郎]
Videos